不動産を売却する際には、まず簡易査定から始めましょう。
簡易査定とは机上査定とも呼ばれ、依頼主から渡された情報を基に、現地へ赴かずに行う簡易的な査定のことです。
簡易査定は無料で行えるため、まずは簡易査定で相場を把握してから、売却するかどうか検討しましょう。
このページでは簡易査定の仕組みや、査定額の計算方法を解説していきます。
※本ページにはPRが含まれます。
目次
簡易査定を申し込むには不動産一括査定サイトがおすすめ
簡易査定は不動産会社の店頭で依頼するか、ネット上で申し込むことができます。
売却を検討している不動産の情報さえあれば査定できるので、わざわざ来店する必要はありません。
最近では複数の不動産会社へ一括で査定を依頼できる「不動産一括査定サイト」がおすすめです。
一回申し込み情報を入力すれば、複数の不動産会社へ査定を依頼できるので、簡単に相場を把握できます。
不動産を売却する際には、まず簡易査定で概算価格を把握して、査定してもらった不動産会社の中から、あなたの要望に応えてくれる会社を探すのが一般的です。
不動産査定の詳しい流れはこちらの記事で解説しているので参考にしてください。
不動産一括査定サイトの注意点
不動産一括査定サイトでは、依頼主からの申し込み情報をサイトに登録している不動産会社へ共有することで、不動産会社から報酬を得ています。
簡易査定だけを行って契約できなければ、不動産会社はどんどん損をしてしまうのです。
そのため簡易査定後は、積極的にセールスの電話を掛ける不動産会社が多いです。
たくさんの不動産会社へ依頼した場合、しばらくは登録した連絡先へ電話が掛かってくると覚悟しておきましょう。
また中には査定額を釣り上げて、何とかして依頼を勝ち取ろうとする不動産会社もあります。
正確に相場を知りたいという方は、なるべく複数の不動産会社へ依頼して、平均的な査定額を調べることをおすすめします。
簡易査定と訪問査定はどう違うの?
簡易査定とは目安となる価格を計算したもので、「3カ月以内に買主が見つかるであろう価格」が提示されます。
そのため簡易査定を行ったあとの訪問査定とは、査定額が大きく異なることもあるので注意しましょう。
訪問査定では現地へ担当者が赴き、不動産の内外の様子や周辺環境の調査などを踏まえて、様々な方面から正確な査定を行います。
簡易査定の申し込み情報だけでは分からない、プラス・マイナス情報が査定に大きく響くこともあるのです。
簡易査定はあくまで売り出し価格を決める際の目安として考えておきましょう。
査定額はどのように決まるの?
- 取引事例比較法
- 収益還元法
- 原価法
簡易査定では申し込み情報を基に、上記3つの計算方法を駆使して査定します。
簡易査定の場合、最も一般的で早く査定できる「取引事例比較法」が使われるケースが多いです。
取引事例比較法
取引事例比較法は最も一般的に行われる査定方法です。
過去に売り出された不動産や、現在売り出し中の不動産から、類似した不動産を探して査定額を見積もります。
土地やマンションの場合、取引事例比較法でも実際の査定額から大きく離れることは少ないです。
しかし一戸建て物件の場合、物件ごとの差が大きいため、査定額のばらつきも大きくなるので要注意です。
収益還元法
収益還元法は投資性・収益性の高い不動産で用いられることが多い査定方法です。
(賃貸マンションやアパート、駐車場などの不動産を査定する際に用いられます)
今後発生するであろう利益と、今後必要になる費用などを合わせて査定額を見積もります。
現在の収益状況が大きく影響する査定方法です。
原価法
原価法は一戸建ての住宅を査定する際に用いられる査定方法です。
まず売り出そうとしている不動産を新築した際の費用を計算し、そこから築年数や建物の状況を加味して査定します。
一戸建ての住宅や建物では、物件によって保存状態の良さや利用状況は異なるので、訪問査定を行わなければ正確な価格を把握することは難しいのです。
不動産の査定方法や仕組みはこちらの記事で詳しく解説しています。
それでは簡易査定を依頼する際には、どのような情報が必要なのでしょうか。
簡易査定を依頼するときに必要な情報
簡易査定を依頼する際には一般的に以下の情報が必要となります。
- 物件の種類(マンション・土地・一戸建てなど)
- 住所
- 専有面積(坪・平米)
- 間取り
- 築年数
- 不動産名義の有無
- 住居人の有無
- 査定の理由
- 不動産会社への要望
- こだわりたいポイント(時期・価格など)
- 査定方法(簡易査定or訪問査定)
- その他質問
- 氏名
- 年齢
- 住所
- 連絡先
- 隣接する道路の状況
- 最寄りの駅・商店街・バス停までの距離
- その他周辺環境(騒音・日照・景観など)
簡易査定の場合、地区面積など大体の数字で査定も可能です。
しかし正確な査定額を知りたいのであれば、なるべく正しい情報を入力するようにしましょう。
また物件の種類によって別途必要情報が増えることもあるので、解説していきます。
マンションの場合
分譲マンションであれば基本的な申込情報だけ入力すれば大丈夫です。
しかし一部の部屋を売り出したいときや、一棟丸ごと査定する際には、別途現在の入居状況や収益状況など訊かれることになります。
一戸建ての場合
一戸建ての住宅の場合、リフォームの有無や、その他住宅環境が訊かれることになります。
また子どもができたことをきっかけに、一戸建ての物件を探している方も多いので、周辺の小学校や中学校の評判も重要視されることも。
査定額に関わる要素が多いので、業者によって申し込み情報の数は異なるのが特徴です。
土地の場合
土地の場合、現在の土地の状態は訊かれるでしょう。
建物はあるのか、更地のまま放置されているのか、整地されているのかで価格は大きく異なります。
また周辺の建物に関して訊かれることも多いですが、簡易査定の段階で正確な価格を把握しやすい不動産でもあります。
このように不動産の査定は種類によって訊かれる項目も微妙に異なり、査定の正確さも異なるのです。
正確な査定額を知りたいなら情報は細かく入力しよう!
正確に査定額を把握したい方は、より正確に細かく情報を入力することをおすすめします。
不動産会社としても材料となる情報が多いほど、精度の高い査定ができるようになるからです。
中には査定額を高くしてもらおうと、不利になる条件を隠す方もいますが全く意味はありません。
査定額はあくまで目安、売り出し価格は顧客の要望に合わせて設定できます。
簡易査定で査定額を高くしてもいいことはないので、正確な査定額が把握できるように、マイナス情報も不動産会社へ共有するようにしましょう。
簡易査定を依頼しても契約しなくて大丈夫!
不動産の簡易査定は無料で依頼することができ、依頼したからといって媒介契約を結ぶわけではないので安心してください。
最近では複数の不動産会社へ簡易査定を依頼して、自分に合った不動産会社を選ぶのが一般的です。
不動産会社としても査定の依頼があった方がセールスのチャンスが増えるので、査定の依頼は歓迎しています。
不動産を売却するか検討している段階という方でも、まずは簡易査定の依頼をしてみるといいでしょう。