土地活用は、更地や建物を新築して貸し出すのが一般的ですが、自分では手を加えず、第三者に管理と運用を任せてしまう方法もあります。
土地信託といわれる方法で、初期コストと手間をスキップできるというメリットがあります。
土地活用で利益を得るのは素人には難しい部分もあるので、経験豊かな他人に任せてしまうのはおすすめですよ。
今回は、土地信託の仕組みとメリットを詳しく解説していきます。
なお、その他の土地活用の方法に関してはこちらにまとめてあるので、気になる方は要チェックしてください!
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目次
土地信託は非常に効率の良い活用方法
手続きとしては、信託会社や信託銀行に委託するのが一般的です。
信託銀行は、さまざまな財産の委託を受けて運用・管理をおこなっている銀行で、他にも通常の銀行業務をおこなっています。
一方、信託会社はそれを専門におこなっている企業で、中には土地を専門にあつかっているところもあります。
どちらにしても問題ありませんが、企業の安定性・信頼度を考慮して銀行に依頼する方が多いようです。
最適な土地の活用方法を実践してくれる!
企業に委託をすると、面積やアクセスに応じて最適な活用をしてくれます。
活用の方法は多数存在しており、初心者はどれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。
土地信託はプロが運営をするので、自分で誤った方法で活用をして後悔するということがありません。
運営の方法としては賃貸型と処分型の2種類がありますが、基本的にはアパートなどを建てて運営する賃貸型をとることが多いです。
委託者の報酬はいくら?
第三者に運用を委託すると、受託者に対して報酬を支払うのはもちろんのこと、アパート経営のときはテナントの募集や物件の管理をしてくれる業者にも報酬を支払わなければなりません。
後者に対する報酬は看板の大きさや管理してもらう物件の規模によって異なるので相場を明記することはできませんが、信託会社への報酬は賃料のだいたい5~20%程度だといわれています。
ただ、収益の安定性・確実性という面では委託の方が有利なので、長期で考えるとお得です。
もし急に経済的な余裕がなくなってしまった場合は、委託者と受託者が協議をした上で解約することも可能です。
土地信託の主なメリット
ここからは、実際に一体どのようなメリットがあるのか紹介していきます。
この方法は他の土地活用に比べて少し特殊なので、以下のような独自のメリットがあります。
- 賃貸した後にトラブルがあった時の責任を軽減できる
- 信託受益権を売買することができる
- 相続時の手続きが簡単になる
- 契約満了後、自分のもとに返ってくる
ここからは、より詳しくメリットを解説していきます。
想定外のトラブルに強い
賃貸経営していたアパートで火災が起きたり、住民が近隣で揉め事を起こしたりした場合、貸主にも一定の責任が発生します。
場合によっては近隣に謝罪をしたり、賠償金を支払ったりしなければならないかもしれません。
一方、土地信託の場合は信託会社が貸主に提供しているという形になるので、責任は軽減されます。
受益権は実物よりも扱いやすい
土地を委託すると所有権は一時的に第三者に預けられ、貸主は信託受益権という権利を与えられます。
土地運営は受託者に一任している一方で、実質的な所有者は受益権を持っている方ということになります。
この権利は、責任や税金などのリスクが軽減され、手続きが簡単になる分、現物よりも売買がしやすいというメリットがあります。
受益権を相続することも可能!
土地を子ども達に相続するという場合も、売買のときと同じように、権利を譲り渡すことになります。
こうすることで、名義人が複数になってしまい意思の疎通がとれない、登記の変更に手間がかかるといった相続の面倒な部分を解消できます。
一時的に所有権を手放せることを利用して、相続税の節税対策に利用する方も多いですが、手数料や報酬、所得税は余計にかかってしまうので、果たして本当に節税対策になるのかというと疑問ではあります。
契約後に建物付きの土地が返ってくる!
土地信託をする上で最も嬉しいメリットの1つが、契約後には受託者から不動産を返還してもらえるということです。
しかも、その多くはアパート経営に使われるので、建物付きで戻ってきて非常にお得となります!
確かに不動産売却は臨時収入を稼ぐ手段としてはかなりお得な方法ですが、固定資産を手放してしまうことによるリスクもあります。
「全く使い道がないので処分してしまいたい」というほどでなければ、売却するより土地を委託するほうがお得でしょう。
土地の信託先はしっかり選ぼう
ここまで土地信託の内容とメリットについて紹介しましたが、委託をした結果大損失となってしまったという例も多々あります。
この場合、どのように土地活用するかを一任してしまっているため、「明らかにそれでは利益がでないだろう…」というような施策をおこなっても文句が言えないのが大きなデメリットです。
そのため、信頼できる受託者選びが何よりも大事になってきます。
経験者の口コミや体験談などを参考に、じっくり選択していきましょう。