土地活用というとマンション・アパートを経営して住人から賃料を取るというのが一般的ですが、他にも商業テナントを経営する方法があります。
商業テナントという言葉を聞きなれない方も多いでしょうが、これは店舗や事務所の土地や部屋を借りて運営することを指しています。
そのため、土地をテナント経営に利用したい場合は、ビルをたてて企業や自営業者を誘致することになります。
対象が個人から法人、自営業者に変わっただけで、やっていることはマンション・アパート経営と同じようにも見えますが、果たして個人に住まいを貸し出す場合と比べて、どんなメリットが存在するのでしょうか。
この記事で詳しく解説していきます!
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目次
土地の商業テナント活用はマンション経営よりも低コストで高利益
土地を商業テナント経営に活用する最大のメリットは、個人に住まいとして提供するときよりも賃料を高く設定できるということです。
テナントの賃料はだいたいマンション・アパートの1.5~2倍というのが一般的で、たとえば計10部屋で賃料が5万円のアパートが満室の場合は一年で600万円の利益となりますが、テナントの場合は900万~1,200万円まで利益が跳ね上がるということです。
アパマン経営もテナント経営も今後安定的に収益が見込めるという保証はないですが、少なくともテナント経営の方が1.5~2倍のスピードで初期費用を回収できるということです。
2020年以降は日本でも本格的に人口減少が起きるといわれているので、短期間で利益を見込めるテナント経営はおすすめですよ!
商業テナント設営の費用はアパート・マンションに比べて低め?
ビルを建てるというと、かなりの費用が必要であるようなイメージですが、マンション・アパートに比べると安く済むことが多いです。
アパートやマンションは生活のためにさまざまな設備が必要ですし、入居者の気をひくようにデザインにこだわらなければならないこともあります。
一方、テナントの場合は場所を提供してあげること、安値で借りられることが何よりも大切なので、そこまで設備やデザインにこだわる必要はありません。
初期費用が安く賃料が高いので、アパマン経営に比べて最大3分の1の期間で費用回収できますよ。
土地の商業テナント活用は貸主がトラブルに巻き込まれにくい
相続した遠方の土地でアパート経営をする方も多くいますが、住人が近隣に迷惑をかけていないかチェックする機会が少ないので、危険でもあります。
火災や騒音、不法投棄などを住人が起こしてしまったら、貸主に責任が及び、謝罪や賠償金の支払いをすることもあります。
ただ、商業テナントの借主は法人として責任をもって業務をしているので、無責任な行動は起こりにくいですし、もしトラブルがあっても問題を起こした企業自体が責任を追及されることが多いので、アパート経営よりも安心です。
土地活用には、商業テナントの経営の他にも、土地信託というトラブルに巻き込まれにくい方法があるので、興味のある方はこちらをチェックしてください。
・土地信託は儲かる?内容とメリットを解説
収益が出にくくなったときに売却しやすい
アパート・マンション経営も商業テナント経営も同じですが、借主の数が減ってきて、賃料収入よりも維持費・管理費のほうが多くなってしまうと損をしてしまうので、売却に出してしまうのをおすすめします。
ただ、アパートとマンションには貸主に対して期限を設定していないので、住人を完全に撤去しないと売却することはできません。
彼らにも生活があるので、貸主が強硬に売却しようとすると必ずトラブルが起きてしまいます。
一方、商業テナントは契約期間が決められているので、満了時に売却すればトラブルは起きません。
物件の賃貸経営は近隣のスーパーが閉店するといった外的要因によって利益を落としやすいので、長期的なリスクを考えると、収入が落ちたタイミングで早期売却できる商業テナントのほうが土地活用法としてはお得ですよ。
多様なメリットがある土地の商業テナント活用
ここまで、土地をテナント経営する主なメリットについて紹介しましたが、その他にも以下のようなメリットが挙げられます。
- 税金の優遇措置を受けられる
- 経済状況に応じた賃料の上げ下げがしやすい
- 建築条件が比較的優しい
これらのメリットが全て発揮されるかどうかは土地の面積やアクセスも大きく関係してきますが、条件が整っていればアパート・マンション経営よりもかなりお得となっています。
長期的な視点で土地活用をしていこう
土地の条件が揃っていて、テナント経営をはじめるとなったときも、短期的な利益だけを追求すると必ず失敗します。
アパート・マンションに比べて初期費用が低くなりがちだといっても高額出費であることは変わりないですし、借り手がつかない可能性もあります。
土地活用をするときは、長期的な視点で利益を計算するようにしていきましょう。