使い道のない土地は、固定資産税などが課されるので、所有しているだけ損をしてしまいます。
かといって住んでいる地域から遠方にある場合などは、持ち主自身が活用するのは難しいですよね。
こうしたときに手っ取り早いのが、土地を貸し出して利益を得る方法です。
マンションや店舗を新築して経営するよりもコストをかけずに賃料を得ることができますが、地域によって価格に差があるので相場を調べておくことが大事です。
今回は、賃料の相場を調べるにはどうすれば良いのかを紹介していきます!
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目次
土地賃料の相場は積算法で目安がわかる!
土地賃料の相場は「積算法」と呼ばれる、簡単な計算式で割り出すことができます。
家やマンションを賃し出す時には、築年数の経過による評価額の減少も考慮しなければなりません。
ただ、減少の度合いは木造か鉄骨造りかによっても微妙な違いがあるので、計算が非常に面倒となります。
土地の場合はこうした減価償却を計算する必要がないので、賃料の相場を調べるのは非常に簡単ですよ!
賃料(地代)の算出には、積算法という決まった計算式が用いられます。
積算法の式は、以下のようになります。
・地代=更地価格×期待利回り+経費
積算法の説明
上記の式を使えばおおよその賃料を算出できますが、はじめて式を見る方には見慣れない用語も含まれるので、解説していきます。
まず、更地価格についてですが、これは更地の上に建物が一切ない状態での価格ということです。
更地価格は、主に土地と接している道路の価格(路線価)によって決定します。
つまり、路線価が分からなければ更地価格を理解できないわけですが、路線価とは何か?ということを説明すると1記事分の説明が必要になるので、興味のある方は以下の記事を参考にしましょう。
次に期待利回りについてですが、これは土地を貸し出すコストに対してどれくらいの利益が得られるかの予想値のことです。
計算によって期待利回りを算出することもできますが、非常に複雑な式のため、多くの方は2%という概算値で代替しています。
最後に経費についてですが、これは主に固定資産税、都市計画税といった土地に課される税金のことです。
この税金も更地にした場合を想定して計算しますが、この時の固定資産税の税率は1.4%、都市計画税の税率は1.7%となります。
税金から逆算して土地の賃料を導く方法が初心者にはおすすめ!
上記の式を利用するとだいたいの相場を知ることができますが、それぞれの値を調べるのが少し面倒ですよね。
特にはじめて計算式を見る方には算出が難しいかもしれません。
そんな方のために、土地に課される固定資産税、都市計画税を逆算することで賃料を調べるという方法があります。
そもそも、固定資産税、都市計画税は国が定めた土地の評価額を基準に税率を定めています。
そのため、評価額を基準にどのような計算をして税率を決めているかを知っていれば、賃料相場を調べることも簡単にできるのです。
以下の計算式で賃料相場を算出できますが、この方法ではアバウトな値しか出せないので注意が必要です。
・固定資産税+都市計画税×3~5=地代の概算値
1年間の固定資産税額が1か月の賃料?
上記の2つの方法をとれば、地代のだいたいの価格は割り出せますが、知識のない初心者だと、そこから1か月あたりの賃料をどのように算出するかがわかりにくいですよね。
土地の1か月あたりの賃料を調べるのにおすすめなのが、1年間の固定資産税額を賃料に見立てる方法です。
土地の質や周辺環境は価格に考慮されてはいませんが、土地賃料の目安をつける最も簡単な方法の1つですよ。
最終的にはやはり不動産業者に相談するのがおすすめ
ここまで土地賃料の相場を調べるさまざまな方法を紹介しましたが、これらの方法には欠点も含まれます。
その欠点とは、市場の原理を無視してしまっているということです。
土地の賃料は、最終的には貸主と借主の話し合いによって決まりますが、周辺に貸地がないタイミングであれば価値は高まりますし、逆に競合が多いタイミングであれば、他の土地の金額を根拠に値切り交渉されるかもしれません。
このように、実際の取引価格というのは時期や環境、借主の第一印象などによって変化します。
こうした不動産市場の状況を最も良く知っているのは不動産業者なので、彼らに相談するのがおすすめです。
それぞれの方法を順序立てて活用しよう
ただ、不動産業者に査定を依頼するのも常に万能なわけではありません。
自分で計算をするよりも手間と時間がかかってしまいますし、そもそも土地の価格は多くの評価額をもとに算出されているので、さまざまな方法を使って賃料相場を調べることが大切です。
自分で計算できる分はあらかじめおこなっておき、利益が出る見込みがあれば、業者に依頼をして詳しく調査をしてもらうのがおすすめです。
土地の貸出は早めに手続きをおこなうのがおすすめ!
土地は、家やマンションに比べて6倍もの固定資産税が課されてしまいます。
そのため、売却や貸し出しなどの処分は、思い立ったらすぐにやってしまうのが得策です。
もちろん、築年数の経過による価値減少はありませんが、2020年を機に不動産の需要が急落するという話もあるので、早いに越したことはありません。
こちらの記事に記されている方法などを活用しながら、早めに土地賃料の相場を調べておきましょう!