親から家を相続したけれど、空き家のまま放置しているあなた。
家は所持しているだけで固定資産税がかかってしまうので、空き家で放置するなら売却した方がお得です。
また相続して3年以内であれば、特別控除を受けることもできるので、数百万円分の税金を節約することも可能です。
今回は空き家を3年以内に売却するメリットと、空き家を早く売るためのコツを紹介していきます。
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目次
空き家を3年以内に売却すれば3000万円の特別控除を受けられる
平成28年から税制が改正されたことにより、相続した日から3年後の12月31日までに家を売却した場合、3000万円の特別控除を受けられるようになりました。
相続した空き家であっても、家を売却する際には譲渡所得税と住民税を支払わなくてはなりません。
しかし相続して3年以内に売ってしまえば、支払う税金をかなり抑えることができるので、非常にお得です。
家を売却した際の譲渡所得や住民税は以下のような式で計算をします。
売却価格－（取得費+譲渡費用）＝譲渡所得
譲渡所得×（所得税+住民税）＝税金
税金の計算方法はこちらの記事でまとめているので、ぜひ参考にしてください。
3000万円の特別控除を受ける場合、譲渡所得の計算式は以下のようになります。
売却価格－（取得費+譲渡費用）－3000万円＝譲渡所得
それでは3000万円の特別控除を受けることで、実際にどれくらい税金が安くなるのか計算してみます。
モデルとして以下の条件で家を売った場合の税金を計算していきます。
| 売却価格 | 6000万円 |
|---|---|
| 取得費 | 1000万円 |
| 譲渡所得 | 200万円 |
3000万円の特別控除がない場合
まずは特別控除がない場合の、譲渡所得を計算していきます。
6000万円－（1000万円+200万円）＝4800万円
そして譲渡所得である4800万円に所定の税金を計算します。
4800万円×（10.21％（所得税）+4％（住民税））＝682万800円
ということで、特別控除が適用されなかった場合、空き家を売却するだけで682万円もの税金が発生することになってしまうのです。
3000万円の特別控除がある場合
続いて3000万円の特別控除がある場合にかかる税金を計算していきます。
まずは特別控除を適用した譲渡所得を計算。
6000万円－（1000万円+200万円）－3000万円＝1800万円
次に譲渡所得から発生する税金を計算します。
1800万円×（10.21％（所得税）+4％（住民税））＝255万7800円
そして特別控除の有無で、実際にどれくらい税額に差が出たのか計算します。
682万800円－255万7800円＝426万3000円
このように特別控除が適用されるだけで、支払う税金には426万円もの差が出てしまうのです。
そのため相続した家を売るなら、絶対に3年以内に売却することをおすすめします。
誰も住んでいない空き家の方が売れやすい？
空き家のまま一年経ってしまっている場合など、本当に売れるかどうか不安になるものです。
しかし実際には人が住んでいる家よりも、空き家の方が売れやすいのでご安心ください。
空き家になると建物が傷むのが早くなるとも言われますが、実際には定期的に手入れをいていれば、急激に劣化することはありません。
また引き渡す前にはハウスクリーニングも行うので、過度に汚れや劣化を心配する必要はありません。
それよりも遠慮なく内覧することができ、購入を意識しやすいというメリットの方が大きいようです。
まだ人が住んでいる場合、内覧でも遠慮をしてしまい、なかなか自分が住むということをイメージすることはできません。
しかし空き家の場合、すぐに住み始めることができるので、具体的に購入をイメージしやすいのです。
そのため現在放置している空き家がある方は、一度不動産会社に相談をして、査定してもらうことをおすすめします。
空き家を売れやすくするためのコツ
最後に空き家を売れやすくするための、いくつかのコツを紹介していきます。
家の内外は清潔に保っておく
家を売る際には基本中の基本ですが、家の内外を清潔に保っておきましょう。
特に空き家の場合、玄関先や庭など雑草が生え、見栄えが非常に悪くなりがちです。
そのため売り出し期間中は、週に一度は家の手入れをして、綺麗な状態を保っておきましょう。
今すぐ住めることをアピール
空き家を購入したい人の中には、今すぐ住みたいと考えている人も多いです。
そのためすぐに住めることをアピールすることで、売れやすくなります。
現在人が住んでいる家の場合、引っ越しをしてから引き渡しとなるので、契約して一か月程度は時間が空いてしまいます。
その点、空き家であれば部屋の状況によっては、今すぐ住み始めることも可能なので、その点をアピールするといいでしょう。
住み心地など質問には詳しく答えてあげる
親から相続したから、実際に自分が大人になって住んだ経験が少ないという方は、数日間でいいので実際に住んでみることをおすすめします。
そして実際に住んでみて分かった住み心地など、購入希望者に伝えてあげるようにしましょう。
大人になってからではないと気付かない利便性や不便さもあるので、一度試してみることをおすすめします。
「相続した家だから分からない」という答えでは、購入希望者も不安になってしまうので、質問にはなるべく丁寧に答えてあげられるようにしておきましょう。
古い家なら取り壊して土地だけ売ることも検討しましょう
築30年以上たった家なら、取り壊して土地だけ売ることを検討してもいいでしょう。
建物の老朽化が激しい場合、なかなか買い手を見つけることはできません。
そのため建物がない状態の方が売れやすいこともあるのです。
思い出のある家を取り壊すのは辛いことですが、どうしても売れないときには建物の取り壊しも検討しましょう。
また空き家に関わらず、家を早く売るコツはこちらの記事でまとめているのでぜひ参考にしてください。