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目次
家の査定結果をすぐ知りたいなら無料アプリがおすすめ
不動産の査定は、 実際に売却予定の物件に訪問し部屋の状況などを確認したうえで算出する「訪問査定」 と、不動産会社が物件を実際に見ず価格を決める「机上査定」の二種類の方法があります。
訪問査定は実際に立地条件や日当たり、間取りなどを見た上で査定を行うので一番精度が高い査定方法です。ただし不動産会社を物件へ招く必要がある為、査定の為はスケジュールを空けておく必要があります。
机上査定は物件の見学を行わない為、短時間で査定結果がわかるのが魅力です。それでも査定結果がわかるまでに30分～1時間程度はかかってしまいますし、査定後は不動産会社から営業の電話やメールが殺到します。
「そこまで本格的に売却を考えてないけど、価格の相場感だけザックリ知りたい」という方におすすめなのが、すぐに査定結果を知る事ができるアプリです。
すべて無料で利用できますし、まずは金額だけ知りたい。という方におすすめです。
HowMa(ハウマ)
株式会社コラビットが運営する「HowMa(ハウマ)」は、メールアドレスの入力だけで査定する事ができるサービスです。
アプリ版はないため、インターネットで検索しブラウザ上で利用します。
査定の際に入力が必要なのは、郵便番号・住所・ 築年数・延べ床面積・敷地面積の5項目のみ。筆者も実際に利用しましたが、一番簡単に査定結果がわかるサービスです。
メールアドレスの登録は必要ですが、その他の情報は不動産会社へ伝わる事はなく匿名で利用する事ができます。そのため、査定後にしつこく営業電話がかかってくるという事はありません。
また、 HowMa(ハウマ)は査定の際に人工知能を利用し過去の査定情報をベースに金額の相場を算出しています。
査定結果のメールが到着するまでに 30分程度かかりますが、入力項目が5項目のみという気軽さが人気の秘訣です。
10秒でDo！
不動産大手のハウスドゥが運営するアプリ「10秒でDo！」は、アプリ名の通り10秒で結果がわかる査定アプリで、Androidとiosどちらでもダウンロード可能です。
査定の際は「郵便番号」「住所」「築年数」などの必須項目に加え、駐車場の有無や日当たりについても回答する事ができる為 HowMa(ハウマ) と比べると入力内容が多いです。
とはいえ入力に必要な時間も5分程度あれば充分ですし、より正確な査定結果を見る事ができます。
査定の際はHowMa(ハウマ)と同様、過去のデータを蓄積した人工知能を利用しています。常日頃から情報のアップデートが行われているで最新の査定結果を知る事ができます。
ただし、査定結果の金額はハウスドゥ1社の内容だけのものとなります。不動産一括査定サイトのように査定額が一番高い不動産会社を比較をする事は出来ないので注意しましょう。
不動産価格一括査定ナビ
株式会社adgritが運営する「 不動産価格一括査定ナビ 」は、インターネットのブラウザ上で一括査定ができるサービスです。
サービス名称の通り、全国1,400社の不動産会社から一括査定を行う事ができます。査定にかかる時間は最短で45秒程度と非常にスピーディな査定が可能です。
また、HPのデザインも非常にわかりやすく、迷う事なく一括査定の情報を送る事ができます。
Do! Bank
Do! Bankはハウスドゥの子会社である株式会社ファイナンシャルドゥが提供する査定アプリです。
アプリはAndroidとiosどちらでも利用する事ができます。
ハウスドゥが提供する「10秒でDo!」 との具体的な違いとしては、追加で以下の項目も選択きる点です。
- 土地や自宅といった不動産を担保にお金を借りることができる 「不動産担保ローン」
- 高齢者の型が持ち家を担保に年金形式でお金を借りる事ができる 「リバースモゲージ」
どちらも持ち家を担保にお金を借りれる制度でして、Do! Bankでは売却可能な価格に加え「不動産を担保とした借り入れ額の上限」も査定する事ができます。
査定には同社の人工知能を利用しているため、最短で10秒程度で金額が算出されます。
その他の入力内容や査定結果に関しては10秒でDo!と大きな違いはありません。売却だけでなく借り入れを検討している方におすすめの査定アプリです。
Yahoo! 不動産
Yahoo! JAPANが運営するYahoo! 不動産は、不動産の購入を希望している人や賃貸物件を探している方向けの Android/iosアプリです。
しかしホーム画面にある「おうちダイレクト」のメニュー内に「自宅の価値を知る簡単シミュレーション」という項目があり、そこから不動産の査定をする事ができます。
おうちダイレクトはYahoo! 不動産からしか利用できないため、複数のアプリで査定したい場合は Yahoo! 不動産もダウンロードしておきましょう。
おうちダイレクト
おうちダイレクトはYahoo! JAPANとソニー不動産が共同開発・運営しているプラットフォームです。
査定自体は不動産会社による一括査定を行い、実際の売却までおうちダイレクトのサービス内で行う事ができます。
また、おうちダイレクトは不動産のオーナーと購入希望者をマッチングさせるサービスです。売却価格は自分で設定する事ができますし、不動産売却の際に必要な「仲介手数料」が発生しません。
さらに売却の際は「ソニー不動産株式会社」がサポートしてくれる為、売却を始めて行う方も安心して利用する事ができます。
ふじたろう
中古マンションの査定において定番のサービスが、 プロパティエージェント株式会社が運営する「ふじたろう」です。
Androidとiosに対応したアプリがあり、不動産会社を比較するための一括査定も可能ですし、人工知能を利用し相場だけを査定する事も可能です。
特にふじたろうの査定システムは優秀で、実際に売却する金額との誤差が平均6％程度に収まるほど優秀です。
ただしふじたろうで相場を査定できるのは「中古マンション」のみ。戸建を査定したい場合は不動産会社への一括査定を依頼する必要がります。
アプリなら査定結果がすぐ出るけど精度は低い
今回紹介した査定アプリは簡単な「机上査定」に分類されます。HowMa(ハウマ)や10秒でDo!などは人工知能が査定を行うためすぐに査定結果がわかりますが、実際に不動産会社が行った机上査定と比べると査定の制度は低いと言えるでしょう。
特に戸建に関しては注意が必要です。マンションに関しては周辺の事例を取って査定を行う為ある程度は正確な金額が算出されるのですが、戸建の場合は大きく価格が変わる事もあります。
また、土地の価格が上昇している時に関しても精度が低くなります。人工知能は過去のデータを元に価格を算出しているのですが、データの更新が土地の価格上昇に追い付かずこのような現象が発生しているのが現状です。
正確な査定をしたいなら不動産一括査定がおすすめ
上記でも紹介したように、アプリに関しては「気軽に査定はできるが提示価格のバラつきが大きい」というデメリットがあります。
「具体的にに物件の売却を考えていて、より正確な金額が知りたい」という場合は、アプリで物件の相場観を確認した後に不動産一括査定を依頼しましょう。
不動産一括査定とは、複数の不動産会社へ査定を依頼する事ができ、一度の見積もり依頼で複数の見積結果を比較する事ができるサービスです。
複数の不動産会社へ見積もりを依頼する事ができるので、不動産会社ごとの売却価格を比較する事ができます。不動産一括査定も利用は無料なのでご安心下さい。
また、不動産一括査定を行うと営業電話やメールが来る事となります。しつこい営業からのコンタクトを避ける方法もお伝えしますが。具体的に売却を考え始めた段階で利用するようにしましょう。
イエイ
セカイエ株式会社が運営する「イエイ」は不動産一括査定サービスの中でも定番のひとつです。ラジオやテレビCMが頻繁に流れている為、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
イエイは年間400万人が利用しており、 提携している不動産会社も1,000社以上、10年もサービスを継続している運営実績を誇ります。
一括査定の際は1,000社前後の不動産会社から自分で好きな不動産会社を6社に絞り一括査定を行う事ができます。さらに査定時間は最短で60秒ほどなので、アプリと同じスピード感で査定結果を見る事がでるでしょう。
また、一括査定の際はアンケート記入欄に「メールのみの対応希望」と記載すれば、電話による営業を少しは抑制する事ができます。
ただし不動産会社も常にノルマを抱えている為「メールのみの対応希望」と文章を打っても電話が来ることは多々あります。そのときは「イエローカード制度」を利用しましょう。
イエローカード制度とは「イエイを利用した売主から不動産会社へクレームが来た場合、その不動産会社はイエイ側から注意勧告がされる」というものです。
サイトが不動産会社へ注意喚起を行うシステムはイエイのみとなる為、自分のペースで物件を売却したい方におすすめです。
イエイの口コミ・評判から見るメリット・デメリット！査定までの流れも解説
HOME4U
株式会社NTTデータスマートソーシングが運営する「HOME4U 」は、不動産の売却から購入までをサポートするサービスです。
サービスの運営歴は18年と業界最年長で、 提携している不動産会社も1,300社以上。査定の際は最大6社まで一括査定に出し比較する事ができます。
さらに一括査定の際は最短で60秒程度で返信がきます。内容だけみるとイエイとほぼ同様のサービスですが、 HOME4U にはイエイのイエローカード制度のようなものがありません。
HOME4U にも「ご要望・ご質問」という項目がありますので、一括査定の際に 「メールのみの対応希望」 と入力すれば電話営業を抑制する事はできますが、より安全性を重視するならイエイがおすすめです。
イエウール
株式会社Speeeが運営する不動産一括査定サービス「イエウール」は提携業社数が1,600社と、今回紹介した不動産一括査定サービス中でもNo1の多さを誇ります。
提携業者数が多いため、イエイやHOME4Uで比較した際に3～4社からしか査定結果がでなかった場合でも、イエウールならより多くの不動産会社から査定結果を受け取れる可能性があります。
比較してくれる業者は多ければ多いほど売却時の価格が高くなる可能性があるので、特に不動産会社が少ない地域に住んでいる方にはおすすめのサービスです。地方の中でも特に田舎に住んでいる方は積極的に利用する事をおすすめします。
しかしサービスを開始したのが2014年からという事で、サポート体制がまだ整っていないのが現状です。
イエイや HOME4Uは専用のコールセンターがある一方、イエウールはメールでの対応のみとなります。
とにかく高く売却したいならおすすめですが、査定時のサポートを重要視するならイエイを利用しましょう。
イエウールの口コミ・評判から見るメリット・デメリット！査定までの流れも解説
不動産会社に査定を依頼しても家の査定結果がすぐ出るわけではない
売却時の非常にややこしい点ですが、不動産一括査定サイトで提示された金額で実際に売れる可能性はほぼ0と言っても過言ではないでしょう。
不動産一括査定サイトで見積もりを取る際は、60秒前後で複数の不動産会社から返答が来ます。実際に返答が着た後はご自身で依頼する不動産会社を選び、改めて査定依頼を行う必要があります。
このタイミングでやっと行うのが、本記事の冒頭で紹介した「机上査定」と「訪問査定」です。
簡易的な机上査定ですら30分～1時間程度時間がかりますので、無料アプリや一括査定のようにスラスラと進むわけではありません。
また、簡易的な金額となってしまい実際の売却時に金額が安くなる可能性があります。実際の売却額に近い数字を知りたいなら訪問査定を利用しましょう。
正確な査定には訪問査定が必要
現状、一番正確に売却価格がわかるのが訪問査定です。
実際に不動産業者が物件へ訪問し部屋や接道状況、建物の傷み具合を確認して金額を算出します。
訪問査定の際は現地の調査だけではなく役所の調査も行るため、査定に数日かかるケースがほとんどです。ただし一括査定の際に出た売却価格を元に、実際に成約できる可能性が高い金額を不動産業者へ相談する事ができるため、査定の最終段階では訪問査定を行ないましょう。
また、訪問査定も一社だけではなく複数社に依頼する事をおすすめします。最終的に査定額を決めるのは人です。まったく同じ物件でも違う不動産会社に訪問査定をしてもらう事で査定額に違いがでます。
もはや訪問査定まで行ってくれない不動産業者は信用できないといっても過言ではありません。売却時の査定方法が机上査定のみとなった場合、その場で取引を断るようにしましょう。
まずは査定結果がすぐ出るサービスを利用して家を売るか考えよう
今回紹介したアプリは金額こそ正確ではないものの、家を売却した際の相場観は知る事ができます。また、10秒~1分程度で査定結果がわかるという気軽さが何よりのメリットではないでしょうか。
物件の売却の流れとして、以下の方法が ベターな流れと言えるでしょう。
- HowMa(ハウマ)や10秒でDo!といった査定アプリを利用し相場感を知る
- 不動産一括査定サイトで複数社の見積もりを確認
- 自分の提示する条件に近い不動産会社(複数社)に訪問査定に来てもらう
実際に筆者が物件を売却をするとなった場合、上記の手順を踏むでしょう。
また、忘れてはいけないのが「実際に買い手がつかない限りその価格では売れない」という事です。あくまで買い手ありきの不動産売買ですので、 最終的には買い手との話し合いによって売値を決める事となります。
「査定額=実際の売値」ではない事を理解した上で査定を進めて行きましょう。