入居中の人がいる賃貸マンションであっても、基本的にはオーナーの意志で売却することができます。
しかし入居者に退去してもらうとなれば、労力とお金が必要になる場合もあるので慎重に決断するようにしましょう。
また入居者がいる状態では、投資用マンションとしてしか売却できないので、居住用物件として売るよりも売却価格が安くなる可能性もあります。
このページでは入居者がいるマンションを売却する方法や、注意点を紹介していきます。
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目次
入居者を退去させないなら売却しても問題ナシ
基本的に入居者を退去させないのであれば、売却しても問題はありません。
入居者にとってはオーナーが変わるだけなので、売却後に通知するだけで大丈夫です。
そのため手っ取り早く賃貸マンションを売却したいのであれば、入居者にそのまま住み続けてもらいながら売却するのが一番です。
オーナーが変わったあとでも、賃貸契約の内容は引き継がれるので、新しいオーナーに家賃収入が入るようになります。
しかし入居者を一旦退去させるとなると大変です。
オーナーの意向だけでは退去させることはできないので、入居屋と退去の交渉をすることになります。
なぜ入居者を退去させることができないの?
現在嗜好されている借地借家法では、入居者が一方的に退去されることがないように、入居者の居住する権利が手厚く保護されています。
マンションの売却は退去させる正当な理由として認められていないので、入居者の同意なしでは退去させることはできません。
また2年~3年ごとに契約更新のタイミングが訪れますが、入居者が希望する限り、更新を続けなければいけません。
そのため退去してもらうためには、入居者と交渉をして、引っ越し費用を負担するなどいくらかの保証をつけなければなりません。
入居者に何かしらの過失がある場合、裁判によって退去を申し立てることも可能ですが、裁判になればさらに時間と手間がかかると考えておきましょう。
入居者の居るマンションは売れにくくなる!
またすでに入居者のいるマンションは、空き家の状態のマンションと比べて、売れにくくなると言われています。
ここからは入居者のいる状態のマンションがなぜ売れにくいのか、解説していきます。
購入希望者の内覧ができない
入居者のいるマンションでは、入居者が許可しない限り、購入希望者が部屋の中を内覧することができません。
内覧に応じたからといって入居者にメリットがあるわけではないので、基本的に内覧には応じてくれないと考えていいでしょう。
いくら投資用のマンションといっても、部屋の中を見ずに購入する人は少ないです。
そのため入居者のいるマンションは空き家よりも売れにくいと言われています。
投資用マンションとしてしか売却できない
すでに入居者がいる場合、投資用マンションとしてしか売却することはできません。
投資用のマンションでは何年で元を取れるのか利回りで評価されることになり、通常家賃の10年~15年分の価格しかつけることができません。
これは「収益還元法」と呼ばれる査定方法で、居住用のマンションの査定方法である「取引事例比較法」よりも、査定額が安くなるケースが多いです。
また居住用の物件を探している購入希望者が対象から外れてしまうので、選択肢も大幅に狭めてしまうことになるのです。
なぜマンションを手放すのか怪しまれる
入居者がすでにいるマンションでは、購入後そのまま家賃収入を貰えるというメリットもあります。
しかしなぜ家賃収入がある状態でマンションを手放そうとするのか、何か理由があるのではないかと怪しまれる可能性もあります。
そのため購入希望者が納得できるような理由を、あらかじめ用意しておくようにしましょう。
入居者を退去させるには?
それでは入居者を退去させるにはどうすればいいのでしょうか。
まず考えられるのは入居者と交渉をして、「〇月△日」までに退去して欲しい、と要望を伝えることです。
その代わり引っ越し費用の負担や、敷金の全額返却などを行うと、入居者としても悪い話ではないので、応じてくれる可能性が高いです。
くれぐれもオーナーだからと高圧的な態度で接するのではなく、対等な立場からお願いするようにしましょう。
入居者に売却することも考えてみよう
長く住み続けている入居者であれば、そのまま入居者に売却することも考えてみるといいでしょう。
今後家賃を支払い続けるよりも、低金利の住宅ローンを利用して購入した方が、毎月の支払いもトータルの出費も抑えられるケースもあります。
入居者にとってもオーナーにとっても悪い話ではないので、応じて貰える可能性は高いです。
まずは不動産会社に査定を依頼しよう!
入居者のいる状態であっても、マンションを売却するのであれば、まずは不動産会社に査定してもらいましょう。
査定だけであれば無料で行ってもらうことができ、マンションの売却に関する相談にも応じてもらえるからです。
入居者の交渉が苦手という方でも、不動産会社が代わりに交渉してくれるので、まずは売却可能かどうか相談してみるといいでしょう。
不動産会社に査定を依頼するのであれば、複数の会社に一括で査定を依頼できる、不動産一括査定サイトをおすすめしています。
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